女性管理職が増えない日本。退職に追い込まれる理由とキャリア再スタートの方法

女性管理職が退職を考え始める時

OECDの「2025年ジェンダー平等 国別ノート(日本)」によれば、日本の女性管理職割合は約13%にとどまり、OECD平均(約34%)を大きく下回り、加盟国の中でも最低水準です(OECD 2025 国別ノートはこちら↗)

「昇進できない」「本質的な意見を言うと疎まれる」といった状況に直面し、退職を選ばざるを得ない女性は少なくありません。

つまり、日本の組織文化には、依然として制度的・文化的な壁が存在しているといえます。

本記事では、女性が退職に追い込まれる背景と、さらにその後のキャリア再スタートの方法について解説します。

女性が退職を考える背景

  • 管理職に登用されにくい(制度の壁、評価基準の偏り)
  • 無意識のバイアス(「女性は補助的役割」という思い込み)
  • 「忖度しない」女性特有の本質的な姿勢が逆に組織で疎まれる

制度や風土の壁に阻まれた結果、「ここでは成長できない」と感じる女性が増えています。もちろん、その組織にとどまり、自ら工夫して成長の道を切り拓くことも立派な選択肢です。
一方で、「退職」という言葉を単に“辞めること”と狭く捉えるのではなく、“自分のキャリアを見直し、これからの働き方を選び直すための機会”と考えることもできます。

この視点に立てば、退職は「残る」か「新しい道に進む」かを前向きに考えるためのスタートラインになります。結果として残るという選択をするかもしれませんし、新しい環境へ一歩踏み出すかもしれません。大切なのは、どちらの選択であっても、自分の意思で決めたことが次の成長につながるということです。

退職をポジティブにとらえる視点

退職は「逃げ」ではなく、むしろ「環境を変えてキャリアを広げる行動」です。

たとえば、現職で課題を突破した経験を持つ女性こそ、多様性時代に求められる人材です。自分の価値観や強みを活かせる職場へ移るのは、合理的なキャリア選択といえるでしょう。

そのため、退職を終点とせず、起点とした、新しい可能性の始まり」と位置づけることが大切です。

退職=転職登録の時代は終わり

これまで退職といえば、転職サイトやエージェントへの登録が当たり前でした。しかし今の時代、それだけでは十分ではありません。

大切なのは、「退職を考え始めたその時点」を、自分のキャリアを見直すスタートラインとして捉えることです。必ずしも辞めることを前提にする必要はなく、残る選択をするかもしれませんし、新しい道に進むかもしれません。

女性特有の悩みに寄り添い、安心できる支援を受けながら検討を進めることで、どちらの選択であっても前向きにキャリアを描き直すことができます。

退職後のキャリア再スタート

日本で女性管理職が増えない背景には、制度や文化の壁があります。だからこそ、多くの女性が退職という選択に追い込まれているのが現実です。

退職を決意した女性の多くは、まず転職サイトやエージェントに登録します。確かに、これはキャリアを再スタートさせるための王道の方法です。

ただし、女性にはライフイベントや家庭との両立といった課題も抱えている方も多くいます。転職登録だけでは、それらを踏まえた十分なサポートを受けられないことも少なくありません。

だからこそ、女性に特化したキャリア支援や相談窓口を併用することが重要です。そうすることで、退職を「不安」ではなくその先のキャリアも見据えた、「新しい可能性を切り開く一歩」として進めることができます。

退職をスタート地点として、自分らしい未来を描き直すチャンスとしてとらえてみましょう!

そして、転職登録に続く 「新しい選択肢」 として、
退職を起点にした、キャリア再スタート支援を考えてみてください。

投稿者アバター
成瀬 まい(women_editor)
キャリア支援の実務に10年以上携わり、転職支援・キャリア相談・女性の働き方の課題に向き合ってきました。一児のワーキングマザーとして、妊娠・復職・保活・時短勤務など、女性が直面しやすいキャリアの壁も自身で経験。丁寧な対話で思考を整理し、無理なく続けられるキャリア設計と選択肢の提示を大切にしています。

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